★チェーンはどうして外れるのか?チェーン~カムバッ~ク!
①チェーンはな、な、なんと!長く使っていると伸びるんですぞ~!!
下の写真は向かって左側が新品のチェーン。右側が2年ほどは経ったチェーン。おわかりでしょう~2コマ目からすでに中心のピンの位置がずれてるでしょ?同じ規格のチェーンなんですよ。このまま写真を下にずらしてチェーンの最後までお見せできないのが残念ですが長さはトータルで3センチ近くも伸びるんです。
ではお待ちかね、チェーンが外れる瞬間をどうぞ~
向かって右側が進行方向⇒あのチェーンは画面時計周りに回ります
ほらほら、なんかおかしくなってきたでしょ~(--)ここで図解
♪~もう~あなたとは~元には~戻れないのね~♪
ガチャン~外れました
これは、あくまで一つのパターンで、チェーンの外れ方はこれ一通りではありません。でも、ほとんどがこのパターンといっていいでしょう。
●さてさて、このようにしょっちゅうチェーンが外れるようになると一昔前の自転車屋さんでは「チェーンを引っ張る」又は「チェーンを詰める」という作業をする事がありましたが、上の写真をもう一度思い出してください。このたるんだチェーンを一コマ詰めたり、ホイール全体を後ろに引っ張ったりしてもチェーン一つ一つの伸びた距離は変わりません。そのような処置をすると歯車の頭とチェーンのジョイント部が当たる・ずれ滑る・当たる・ずれ滑るを繰り返しお互いを削り合うことになり結果下の写真のように歯車の頭が削れ落ちてしまいます。
こうなるとチェーンは歯車から外れるどころか滑ってしまい自転車は前に進みません。この写真のお客様はこのチェーン詰めを施した長年行きつけた自転車屋さんに「前に進まない」とこの自転車を持ち込みましたが「自転車はこうなったら終わり」と買い替えを勧められましたが、乗り慣れたこの自転車にどうしても乗りたいとあちこち断られた挙句当店にお電話いただきました。無責任な処置を繰り返した挙句買い替えを勧めるなんて・・・。その後この自転車は歯車とハブを交換することで元気に復活しましたが、もっと早くチェーンを交換しておけばこの様な大きな修理にはならなかったでしょう。
下の動画は私が撮影したものです。マウンテンバイクではありますが動画前半(ペダル側歯車)3枚ある歯車のうち、真ん中の歯車にチェーンがかかっていますが、よ~く見ると歯車とチェーンが浮いているのがわかり、後半(後輪歯車)では黒い小さな歯車とチェーンのジョイント部が先ほどの写真のように当たって歯先が削れているのがわかります。これがチェーンの「伸び」です。動画は手でゆっくり回しているので車輪が回ってますが実際人が乗って漕ぐとチェーンは滑って空回りします。このお客様も「前に進まない」と、修理を依頼されてきました。